建てた人だけ味わえる、骨組みの美しさ
今年の梅雨も雨が少なく、
農作物にとっては痛手のニュースが各地で流れてますね。
建設現場では梅雨時に上棟を迎えると、
屋根をかけるまでが本当に勝負となります。
今日は、そんな話をちょっとだけしたいと思います。
雨で濡れないように、上棟してからいかに早く屋根を施工できるか
上棟が終わり、屋根を塞ぐまでには普通のやり方をして
普通の大きさで約7日間くらいでしょうか。
屋根を塞げないともちろん雨で中は濡れますし、管理をしっかりしていれば材料等
特に問題はないのですが、基礎に水が溜まったりとどちらかと言えば濡れないに
越したことはございません。
時間にして1週間。
今回、上棟したこちらの物件については屋根の作りがちょっと特殊なため
もう少し時間がかかりますが、私はこの1週間とちょっとの期間しか見れない
骨組みの絵がすごく好きです。
こちらは湾曲した屋根の形になるため、
下地に使用している垂木も多少むくった形となります。
中央部分には腰屋根という一段高い小屋のようなものを設け、
そこから重力喚起で室内の空気を循環させるといった構造になっております。
通行人や、車内からではなかなか味わえない部分
例えば通勤途中で、新築の物件があったとします。
2~3か月すると、「あっ、もうここまで進んだんだ」とか、
「あの部分はまだやらないのかな」など、そういう目線でご覧になる方いませんか?
私は商売柄そういう目線で見てしまうのですが、
こういう骨組みって、近くで見て初めてカッコいいと思うんです。
もちろん、その家の仕様や大きさ、
作り方等によって千差万別なので一概に全部が全てとは言いません。
ですが、少なくともこういった手刻みの伝統工法で建てる家の骨組みは、
それだけで絵になると私は思います。
軒の出がピタっと揃っているところ。
屋根の上の部分などもそうですが、こういうところが職人さんの腕の見せ所でも
ありますし、完成したら隠れてしまう部分を楽しめるのは今のうちです。
屋根も仕上げまではもう少し時間がかかりますが、
残りの時間も楽しみながら進めていきたいと思います。